数種のンと恵子さんとアンパンマン2


~戸田恵子さんとAIに助けられる~

*この投稿は「数種のンと恵子さんとアンパンマン1」を先にご覧ください。

“座礁”から数か月経ち、ふとしたキッカケでネットの記事を目にします。それは、とある上場スイミングスクールさんのネットマガジンです。その記事では「メロン」という言葉を例に鼻ブクブクについてレクチャーしています。でも、メロンもミカンと同じく語末の「ン」で口を閉じない発音のはずです。

そこで、もう一度「ン」についてネットを隈なく調べつくすことにしました。

するとこういう記事がヒットしました。
「ん」は、どう発音しますか(text: 韓喜善)

その中で、ある小見出しが私の心にヒットします。「強調したい時に、強く閉じる」

強調して…??!

…あっ、これかも!って思いました。

「元気100倍!アンパンマン!」

気だるそうに「あんぱんまぁん」って言うと口を閉じない発音のように感じますが、「元気100倍!アンパンマン!」と元気に“名乗り”を行うと口をしっかりと閉じるかもって…

でも、まだ確証がありません。だって、アンパンマンは発音辞典に載っていませんから…じゃあ、何を以って確証を得ることが出来るのか?

…あっ、そうだ!アンパンマンを担当する声優の戸田恵子さんだ!

それから、YouTubeの戸田恵子さんの動画を漁りまくり、映画の記者会見の様子やアフレコドキュメント映像などを見まくりました。ですが、戸田さんが「元気100倍!アンパンマン!」と発言しているシーンがどこにも無いんです。どの映画の記者会見を見ても戸田恵子さんが「元気100倍!アンパンマン!」とあの有名なセリフを口にするシーンがありません。おそらくですが、子供の夢を壊さぬようにという戸田恵子さんのポリシーがあるのかもしれません。そう思わせるほどに、どこを探してもありませんでした。この問題は再び座礁するかと思いました。。。

すると、それを察知したかのようにAIが
ミラクルひかる アンパンマン

という動画を薦めてきました。15秒という短い動画でしたが、確かにミラクルひかるさんは「アンパンマン」の最後の「ン」で口をしっかりと閉じています。飛び上がるほどに嬉しかったです。。。いや、でも、本物の口元を見てみたい!戸田恵子さんの「元気100倍!アンパンマン!」が見たい!!

すると、AIが再度おススメ動画を表示してくれます。
ミラクルひかる アンパンマン 本物比較 ものまね モノマネ

見てみると、恵子さんのアフレコ映像とミラクルさんの映像が交互に出てくる動画でした。

うわ!!これ!!最高!!

長年私を悩ませてきた「ン~~鼻ブクブク問題」が解決されました。戸田恵子さんは“名乗り”の「元気100倍!アンパンマン!」で最後の「ン」をしっかりと口を閉じて発音しています。長年の疑問が解けたことで私の目から涙が出てきました。

鼻ブクブクの指導に適した単語はミカンでもメロンでもなく「アンパンマン」。しかも、最後の「ン」に行きつくまで強制的に口を閉じて「ン」と発音する箇所が2つある。何て素晴らしい単語なのだろう。さらに、全ての子供たちが知っているアンパンマン…やなせ先生は水泳の鼻ブクブクを見据えて例のキャラクターに「アンパンマン」と名付けたのではないか?!そんな気さえします。やなせ先生!戸田恵子さん!ありがとう!

最後に「ポケモン」はどうかな?と思って、声優の松本梨香さんの動画もいくつか見ました。めざせポケモンマスターという歌の冒頭に「ポケモン!ゲットだぜぇ!」という有名なセリフが入ります。松本梨香さんの口元を何度もジッと見ましたが、「ン」で口は閉じていません。もしかしたらですが、「ン」の後ろにくる「ゲ」に引っ張られて口を閉じない発音になっているのかもしれません。(ポケモン!単体だと口を閉じるのかも?しれません)
【MV】めざせポケモンマスター 松本梨香(サトシ役) × ESPOIR TRIBE

THE FIRST TAKE ver.が数倍カッコいいですが、口元が良く見えるのは↑です。)

…サトシ、かっこエエ!僕はリコでもロイでも無く、やっぱサトシや。

最後に、長年の疑問を解消してくださったリンク先の方々、ありがとうございました。子供の水泳指導に大きく役立たせていただきます。

「元気100倍!アンパンマン~~~~~~」

 

 

 

 

 

 

おわり

千葉隆礼

 

 

数種のンと恵子さんとアンパンマン1

~「ン」で数年の座礁~

過去の投稿にも少し触れていますが、私は「ン」の発音に何年も悩まされてきました。

というのも水泳の初級指導で鼻からブクブクをするという動作があります。その指導法の一つに、語末に「ン」がつく言葉を伸ばして鼻からブクブクにつなげるというものがあります。例えば「ミカン~~」と言いながら潜り、その流れで鼻からブクブクを出します。
(*)上級者がリラックスして泳げば口をポカ~ンと開けたまま鼻からブクブクするケースもありますが、ここでは初心者(幼児~小学生)に鼻からブクブクをする動作を意識させるために口を閉じてブクブクをする指導法を想定しています。

でも、(個人的に調べた限りでは)どうやら日本語の「ン」の発音には3~6種類?あるようで、ミカンの「ン」は口を閉じない発音だとそのように感じています。ということは「ミカン~~」と言って鼻ブクブクを促す指導法というのは発音自体が少し違うので、間違った認識を子供に与えかねません。

では、どの単語を用いたら良いのだろう…周りの知人に聞いて回るも解決には至らず、ずっと疑問を抱えたまま数年が経ちました。

すると、ある日YouTuberで主に英語の発音動画を投稿している“だいじろー先生”の

日本語の「ん」の発音がややこしすぎるw【五種類の「ん」】

という動画が私のYouTubeのショート動画に流れてきました。

この動画で私がずっと抱えていた疑問が少し解消された気がしました。

その時、ふと、ある単語が浮かびます。

「アンパンマン」

これだ!と思いました。最後の「ン」にたどりつくまでに強制的に口を閉じる「ン」が2つもある!その2つの予備的な動作を経て本命の「(最後の)ン~~」に繋ぐことが出来る!水泳指導にすごく適した単語じゃないか!

いや、待てよ…気だるく「あんぱんまぁん」と言ったら最後の「ン」は口を閉じないやないか…正しい発音ってどっち?!


長年の疑問が解消される直前でもう一度座礁してしまいます・・・

続き→コチラ(6/1投稿予定)

水は「押し・引き」

 


ある曜日の定期レッスンの子供達は予定が崩壊するかしないかスレスレの危なっかしい元気な子供達ばかりが来ている。

例えばコチラがクロールの練習をしたいと思っていても、今まで教わってもいないカエルっぽいオヨギ突然を見せてきて

「ねぇねぇ、このオヨギで何m泳げるかやってみてもいいー?!」

とか

「(グループで)シンクロオヨギして友情度を計測してーー!!」

とか

「荒波の中をクロールで泳ぎたいから横から波をつくってよー!(これをサバイバルクロールと呼んでいる)」

など、自分の中の妄想を具現化しようとしたり、以前行った練習内容が気に入って何度も“おかわり”しようとする。こうなると一瞬で私の予定は狂って崩壊する。

計画を崩壊させてグッと引き込むと子供達は野生の魚のようにプールの中を動き回り僕を子供の世界に誘い込む。“ちばちゃん”はというと、まあ、これが楽しくて予定の崩壊も悪くはない…まんざらでもないってやつだ。

ある程度の時間を夢中になって過ごすと、今度は千葉先生が現れて計画の中にグッと連れ戻し課題の泳法を練習する。

こんな「押し・引き」を繰り返しながら子供達は新たに修得したテクニックを使い、再び遊びの世界に戻っていく。

・・・こういった事を4・5年繰り返した高学年生徒のマンツーマンレッスン。この子との水遊びは水面にビート板を浮かばせてその上にヘルパーやプルブイと言われる水泳の用具を積み木の様に高く積み上げる。もちろん立ち泳ぎをしながらだ。立ち泳ぎが不安定だと水面が波立ちたちまちに崩れてしまう。積み重ねていくと高さがでるので腕を目一杯水面上に上げる…浮力の恩恵を受けることが出来ず沈みそうになる…これがまた難しい。技術を習得した者のみが得ることが出来る“高尚な遊び”だ。2人の子供達はキャッキャッ言いながら遊び、気付いたら1時間をオーバーしている。

 

千葉隆礼

60分で起きた変化

私の教室は駆け込み寺の性質もあります。
◯スイミングスクールで何か月も進級出来ないとか
◯他所で何年通っても25m泳げるようにならなかった
という小学生が私の教室に訪ねてきます。

全てのお子さんが↓のような結果になるわけではなく、数ある中でも上手くいったケースです。普段の練習の積み重ねがあるからこそ60分で大きく変化する事もあるという内容です。全てのお子さんが同じ結果になるわけではありません。

 


※お断り※
ほとんどのスイミングスクールでは一度に多くの生徒を教えることでリーズナブルな価格を実現できています。この点においては私の出張個別指導・マンツーマン教室を価格競争の面で圧倒しています。一方で、スイミングスクールでは集団を動かすわけですから全ての人が漏れなく希望通りの成果を得られるわけではありません。最後に…この投稿では集団or個別のどちらが優れているかについて触れていません。
※※※※※


以前、他所で2年もの間、平泳ぎキックの導入で躓いている小学高学年の初レッスンがありました。会ってみると体格が良く、受け答えもしっかりしているお子さんでした。誰もが「どうしてこの子が躓いているんだい?」と感じるほどの好少年です。
教室の活動を長年行っていると、こういったケースによく出会います。何度も同じ様な指導を行っているとそれらの共通部分が見えてきます。多くの場合において以下の不足を補うと改善される傾向があります。


―――――――
・水泳というスポーツの特性がわかっていない。
・習得中のオヨギの特徴を知らない。
・どういう心持ちで練習するのかわかっていない
―――――――


2年間停滞している平泳ぎキックのレッスンでは、まず最初に「上手く泳げるとどうなるか?」について伝えました。彼をカベから2m地点に立たせて、私は彼を背にしてカベを持ち平泳ぎのキックを行います。この時に「絶対どんな事があっても動いてはいけない」と伝えます。(後に“緩和”が来ますので、少々キツく言い聞かせて“緊張”させます。)それから私は彼に目がけてフルパワーで連続キックをします。すると強烈な波が発生して、どんなに踏ん張っても少年の体は流されてしまいます。この時の子供の表情に驚きや笑みがあればコチラの伝えたいことは相手にも届いているはずです。


「上手く泳げていると後方に強い水流が発生する」


この体験1つで子供は水泳というスポーツの特性を理解します。さらに、これをキッカケにして、練習では「水流をつくろう」という心持ちになります。
今度は子供を潜らせて私を観察させます。ただ何も言わず手本をみせるのも良いですが、様々な事を心得ていない子供には特に見てもらいたい部分を指定すると、こちらの伝えたい事がより正確に伝わります。ここでは「足のどの部分で水を蹴っているか見てごらん」と言ってから手本をします。さらに、バタ足と平泳ぎのキックを交互にみせるとオヨギの特徴の理解がより深まります。


・バタ足→足の甲で水をとらえる
・平泳ぎキック→足の裏で水をとらえる


停滞している子供にはもう一つダメ押しが必要です。例えば、大会で平泳ぎの際に足の甲で蹴ったらどうなるか?というクイズを出します。足の甲で水を蹴りながら平泳ぎを行うと、例えソレが世界で一番早かったとしても失格になります(*)。サッカーの違反“ハンド”はその後プレーを続行できますが、水泳の泳法違反は一発アウトです。記録を得ることが出来ません。
(*)子供は想像力豊かです。世界で一番とか宇宙一強いとかそういうワードを盛り込むと頭の中で勝手に映像をつくってくれます。


…もう、ここまでくれば平泳ぎというオヨギの特徴を理解できるでしょう。ここまで積み上げて初めて以下を説明した際の理解度がグッとUPします。


・平泳ぎキックは足の裏で水をとらえる
・足の裏で水をとらえるには足首を曲げる
・ヒザを曲げた時に、膝頭が前方に向くように引くと、足裏が後方に向き、水をとらえる「準備」の形ができる


何か大切な事を伝えるためには、その前に準備しなければイケない事もあるわけです。回りくどいですが、100%正確に伝えるには土台作りも必要なのです。
この60分1回のレッスンで私自身「助かった」ものもありました。それは、平泳ぎキックは正確な動作が身に付くまでは「ゆっくり・丁寧に・何度も」我慢強く同じ動作を繰り返す必要があります。堪え性が必要というか…狙った動作を定着させるには時間がかかるのです。ですが、彼は他の習い事で培った素養が平泳ぎキック習得に効果的に働きました。子供に対して「ゆっくり・丁寧に・何度も」これを伝えるのが本当に大変なのです。


オヨギの特徴を伝えずに練習させるのは、獲物の特徴を伝えずに狩りをさせるのと同じだと思っています。むやみやたらと泳いでいては成果を得ません。練習する際に大切な考え方の核となる物事を伝える時は相手の心を動かします。どういう伝え方が相手の心に影響を与えるか反応を見る必要があります。

集団指導の塾に通いながら足りない部分については家庭教師の指導を受けるケースがありますが、私の教室においてもスイミングスクールを補完する性質があります。
ただ、個人的には非ジュニア選手が普段のスイミングスクールに加えてソレ以上の時間と費用を使って外部のマンツーマンレッスンを受講”しなければいけない”状況に、少し抵抗があります。


ですので普段のスイミングスクールのレッスンについていけるように、短時間で何かの変化を生む事を目標としています。それはオヨギ自体の変化や練習の際の心構えなど、何でも良いと思っています。
今回は上手くいったケースでした。もちろん上手くいかない場合もありますが、素直な子供ほど指導者の導きによって良いオヨギにも悪いオヨギにもなってしまいます。


当時はキャンセル待ちの状況でレッスン受付が出来ず、その場の電話で20分程平泳ぎの解説をして、後日たまたま空きが出た1時間でスイムレッスンをしました。レッスン開始直後にオヨギをみせてもらいましたが、電話で伝えた通りの動きになっていて、通信教育で空手をやっていた吉本新喜劇の故岡八朗さんに少し追いつけた気がしました。

(※)
添付画像は保護者の方からご丁寧に進級の報告をいただいたものです。また、全てのお子さんがこのような結果になるわけではなく、上は数ある中でも上手くいったケースです。きっと水泳以外でも良いご経験を積まれたからこのような結果になったと推測します。

冬を耐えて夏に笑う

 

当教室の生徒達の約半分は運動が苦手・あるいは元々水が嫌いな子供達です。この生徒達は今の寒い時期でもプールに来てオヨギの練習を頑張っています。特に今の時期はプールが空いており、最適な環境で練習しています。

私の教室はコロナ騒動で半分くらいに数を減らしましたが、去年の春頃にたくさんの新規生徒が加わりコロナ前の水準まで人数を回復しています。

そんな多くの2022年加入組は、1年半以上経った現在、クロール25mを泳げるようになり平泳ぎに挑戦する段階に差し掛かっています。
*なかには1km遠泳クリアや立ち泳ぎを習得されたお子さんもいます。

そんな寒い季節でも頑張っている彼ら彼女らには是非とも夏に気持ちよく泳いでもらいたいと思っています。

水泳はテクニックスポーツでありオヨギの技術がなければ力づくで泳ぐのが難しいスポーツです。陸の運動が出来ても、よほどの運動センスがなければ25mを安定して泳ぐ事は出来ないでしょう。

先ほどにも述べたように私の教室の生徒の半分は運動の苦手な子供達です。その中には学校の体育授業で劣等感を抱く子供もいます。ですが、そんな体育授業の中での優劣関係を逆転できるのが水泳です。普段陸上でブイブイ言わせている子供でも技術が無ければかなり苦しい想いをするのが水泳というスポーツです。水泳が出来る子達にとっては活躍できるチャンスの場です。

是非ともこのチャンスに私の生徒達は学校の授業で悠々としたオヨギを披露してもらいたいものです。もちろん水の遊びである「バブルリング(泡でリングをつくる)」「水てっぽう」「渦づくり」なども練習中です。習い事に通う以上は多くの人が出来ない事を身につけてもらいと思っています。オヨギであれ、水の遊びであれ、周りの多くの子供が出来ないレアな特技を持つことで自信や自尊心を身につけてもらいたいです。

教室の生徒達には夏に水泳を頑張るのでは無く、夏の水泳授業を笑顔で泳いでもらいたいと思っております。

 

千葉隆礼