水中ジャンプ (3)〜呼吸動作〜

前話の一部を少し掘り下げていきます。
今回は水中ジャンプにおける呼吸の動作です。

様々な動作によって呼吸の仕方も少しずつ変わってきますが・・・

1つは息を…
止める(息こらえ)鼻から出す→口で吸う→
止める鼻から出す→口で吸う→
止める鼻から出す→口で吸う…
というような呼吸のサイクルがあります。

ですが、ココでは水中ジャンプを想定した呼吸の仕方を…
鼻から出す→口で吸う→
鼻から出す→口で吸う→
鼻から出す→口で吸う→…
としましょう。

* 上記の“止める”という動作を省きます。 特に体の浮きやすい幼児は、息を止める(こらえる)動作をすると体が沈みにくくなります。

●口・鼻ブクブク  

鼻から空気が抜けるという意味では、鼻歌や鼻をかむ などの動作と少し似ていますね。 はじめのうちは水中で口を閉じ「ン~」と言いながら鼻ブクブクをしましょう。慣れてきたら鼻ブクブクを弱く長く出来るようにしましょう。

*幼児のブクブク練習では、水中で言葉を発して遊びながら練習します。
例:まずは口ブクブクから・・・口をすぼめて「ウ~~~」。慣れてきたら水中で言葉を言います。大きな声でゆっくりと充分に語尾を伸ばして「ピカチュウ〜〜」「チューリップ〜」。遊びながらどんな言葉でも良いですが、語尾が口をすぼめた「ウ」で終わるのがベターかと・・・ベタですがチューリップは最後「ぷ〜」っとオナラにすると子供は喜びます。水を怖がる子供が多いですから恐怖を笑いに変換する作業は、水への興味を持ってもらうために大切なことなのです。指導では大真面目で、このようなおふざけをしています(千葉)。

慣れてきたら鼻ブクブクにつながる「ン」が含まれる言葉を言ってみます・・・アンパンマン~・ポケモン〜。
*「ン」の発音が気になっています。ライオンなどでも良いですが、実際の発音ではライオンの「ン」は口を閉じないのでは!?と思うようになってきました。「アンパンマン」は口を閉じて「ン」と発音するので練習には適しているかな!?と・・・発音の研究家の方教えて下さい(^_^;)

親子でやる場合は「水中で何を言っているか当てっこ遊び」しましょう。色や食べ物で縛りをつけると良いでしょう。慣れてきたらジャンケンポン!!あっち向いてホイ!!を水中で喋りながら練習します。

ある程度脱力しているというのも大事なことです。力みすぎるとちょうどトイレでイキんでいるような状態になり舌が喉の奥に入り込んで鼻から空気が抜けません。ご注意を。

実際には写真よりも表情筋をリラックスさせて泳ぐのが理想です。・・・が、楽しそうな写真ですね。


●息を吸う(息継ぎ)


鼻からではなく口から吸います…吸いますが口が水面上に出た瞬間に口からプッ(トゥッ,タッでも可)と小さく鋭く息を吐いてから吸いましょう。プッ(トゥッ,タッ)と吐いた反動で吸うイメージです。口周りに残る水滴を吸い込まない為にも有効な手段と言えます。

空気を吸う動作をカタカナ表記にすると「パァ~」というよりも「プッハァッ」とか「トゥハァッ」「タァハァッ」に近いです。※この時は無声音になります。 アルファベットの「t」か「p」ですね。

●最初の練習

いきなりボビングジャンプをしながら呼吸を意識するのではなくて、まずは呼吸の練習だけを別にやってみましょう。まずは、顔をつけ鼻ブクブクを弱く細く長く出来るように。それが出来てきたら、その場で顔をつけたり水面から出したり…呼吸(息継ぎ)のタイミングをつかむ練習をしましょう。  
ブクブクは長く(3〜5秒)、息継ぎは素早く(0、5秒以内)確実に出来るようになるまで練習しましょう。体感時間でやるのではなく、最初はストップウォッチを使用しましょう。
*この練習はおウチのお風呂でもできます ★のぼせないように★


息を吐き出しすぎたり吸いすぎたりしないように…というのも注意しないといけません。水泳は肺の半分くらいの空気を交換…とよく言われています(動作目的によって交換する肺の空気量の割合は変わってくるでしょう)。ボビングジャンプの際は“潜る”という事を考えると多めに吐いても良いかもしれませんね。 目的によって呼吸法は若干変化します。


〈ポイント〉
・弱く長くゆっくりと鼻からブクブク(始めは声を出すようにしながら「ン~」)
・タイミングよく「タァハァッ」と…口から小さく鋭く吐いて反動をつけて吸う


つづく・・