水泳克服体験談について

私はこれまで水が苦手だった子供たちがコツコツと練習を積み重ねてそれを克服する様子を何度も目の当たりにしました。通俗的に親バカ?ならぬ講師バカなのかもしれませんが、毎回感動しました。

きっとまだ泳げない水嫌いな子供たちは「自分なんて出来っこない」と思い込んでいるでしょう。でも、元々同じ年の同じ境遇の子供達が克服した実体験を知る事が出来たら「あの子が出来たなら、僕も私も出来るかもしれない」そのように感じてもらえるかもしれません。少しでもそのような層に届けば…と思い、克服した生徒達には任意で「水泳克服体験談」を書いてもらうことにしています。

水泳は「出来る・出来ない」がハッキリとしたスポーツです。オヨギの技術が無ければほとんど泳げない…残酷なほどに“実力を思い知らされる”スポーツです。

日常生活で小さな成功体験が充分ではない子供達は「自分は出来ない」と決めつけているケースが多いです。体験談に書いていただいた生徒達も運動に関する成功体験がない子が多く、ほとんどが親御さんの勧めで水泳を始めるキッカケをもつことになります。

これまで任意で克服体験談を書いてくれた生徒は10名を超えて、ホームページや広告などに利用させていただきました。それをご覧になった方の中には「さぞかしコーチ・先生の指導が…」と勘違いされる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、私が行ったことはアドバイスや補助をするのみで、実際に地味な反復練習を行うのは子供達本人です。ですので、頑張る経験無しでは、誰もがこの様な克服体験を出来るわけではありません。

確かに克服体験談の子供達は小学校高学年になっても泳げませんでしたが、「持っているもの」もありました。それは残念ながら運動能力ではありません。彼らは水泳以外の他の習い事や経験を通して「コツコツ練習すれば何とかなるかも?」という素養を持っていました。素直さや地味でつまらない反復練習に耐えうる堪え性(こらえしょう)も克服に大きく作用したと感じています。

またまた講師バカを発動して申し訳ないですが、私が作文指導したわけではないのに自分の経験や想いを素晴らしい文章で表現してくれています。きっと学校や他の習い事で良き指導者と出会っているのでしょう。何度読んでも飽きないですし、あまりにも素晴らしい文章ですので誇大広告になってしまうのではとヒヤヒヤしています。

これをご覧になっている悩める保護者や子供達には同じ克服体験が出来る事を約束出来ません。克服を達成するには私の働きかけだけでは不充分で、本人さんや保護者の協力も必要だからです。ですが、克服した子供達全てに共通するのが「とりあえず一度やってみるか」…そんな『行動力』と踏み出す『勇気』がありました。

千葉隆礼

水泳克服体験談 第1回はコチラ→http://swimschool.jp/2018/01/28/overcome-2/