『認定について』〜2/4〜

執筆:千葉

・・・前回の続き・・・

私の独立前スイミングスクール所属時の話(*1)ですが、「モチベーションが上がる」「やる気が出る」という認識のもと、「なかなか上手く出来ない」子にテキトーな(*2)レッスンをして”出来ていないまま”合格認定をする「みなし認定」の現場を頻繁に目の当たりにしました。もちろんタイム測定のサバ読みなんて当たり前です。・・・もしかしたら担当講師の様々な事情があったのかもしれませんが・・・驚くのはこの時に喜んだ生徒をみて“私は生徒のやる気を引き出した”と誤認して酔いしれている指導者が少なくない事です。
(*)独立前は複数のスイミングスクールをアルバイト掛け持ちで指導担当していました。
(*)クレームが出ない“それとなく装う”,“それらしきフリをする”指導

当事者は”本当にやる気が出た子供”の真の姿を見たことがないのでしょう。“本当にやる気が出た子供”というのは休みの日になると親にせがんで駄々こねて「プールに行きたい!連れてって!」と言ってプールでオヨギの練習をするはずです。もちろん、この状況まで導くのは非常に難しく、ゲームなどの世に無数に存在する娯楽以上に水泳の魅力を感じさせる必要があります。

合格できないのは可哀想だと主張する指導者も存在します。そう思うなら「この子はどうすれば泳げるようになるだろうか」と勉強して考えて工夫して試行錯誤悩んで落ち込んでああして・こうして・これやってみて・これでどうだろう・少し前進したかな・ん~違うな・こっちはどうだろう…指導者は「認定証のバラ撒き」を行うのではなく、生徒と一緒に悩んで動いて…最後には確かな実力をつけさせるべきです。そのような行動の後に「合格できないのは可哀想だ」と主張するのであれば一理ある言い分だと思います。

・・・続く・・・