バタフライ 長距離・長時間 〜日記14〜

更新日時:2020・12・25,2022・1・3,2026・3・10

⑤タイミング

〜その1〜

○ストロークとキックのタイミング

・第1キックとストロークのタイミング

入水と同時に第1キックを打っても良いですし、入水してから第1キックを打ってもどちらでも構いません。大切なのは、第1キックを打つ際にストリームラインがとれていることです。ここで抵抗のあるフォームになっていると、キックを打っても気持ちよく進みません。第1キック後が大きく前に進む局面なので注意しましょう。

・第2キックとストロークのタイミング

 掻き始めに第2キック開始を合わせるorプッシュ・フィニッシュに第2キックを合わせる…これらが一般的なタイミングかと思います。長距離バタフライのタイミングは泳ぎやすければ各々のタイミングで良いと思っています。ストロークの際に水をしっかりと捉えていれば、腕でとらえた水の重さを利用して体を持ちあげられますし、タイミングはそれほど意識しなくても影響はないと思います(ストローク技術があれば、それだけでも体を持ち上げることができます)。

   バタフライ腕と足で水をとらえるイメージ図

 以前投稿した第2キックの記事で記述していますが、私の場合は腕で水をとらえて体を持ち上げるのと同様に、ストロークの補助動作として第2キックでも膝先・足の甲で水をとらえる意識を持っています。別の言い方を用いると、ストロークでとらえた水の重さを利用するのと同様に、キックでも水の重さを利用し体を持ち上げています。これは、水球やシンクロナイズド(アーティスティックスイミング)で水を蹴って水面上へ飛び上がる際に、足で水の壁を蹴る感覚と表現するようですが、それと似た感覚かもしれません(長距離バタフライは水球ほど激しい動作ではない)。

 人それぞれのタイミングで良いと思いますが、私の場合はストロークが胸の辺りの時に第2キックが始まります。ストロークがフィニッシュの局面になる時に、第2キックがちょうど終わる…というタイミングです。上記にもあるように、ストロークとキックでしっかりと水をとらえますが、その重い水をとらえる瞬間が同時になるように意識しています。手と足が同じタイミングで水をとらえることが出来ると、楽に体を持ち上げることができます(下図)。

   バタフライ腕と足のタイミング

次のページ→http://swimschool.jp/2017/06/12/longdistancebutterfly15


執筆者について

京都・滋賀を中心に水泳の個人レッスン・グループレッスンを承っております。
日本スポーツ協会 水泳コーチ1 千葉隆礼(ちばたかなり)

○レッスンのお問い合わせはこちらから→お問い合わせフォーム
○教室の過去記録→コチラ

バタフライ 長距離・長時間 〜日記13〜

更新日時:2020・12・25,2026・3・10

④リズム・テンポについて

〜その2〜

○キック

 第1キック・第2キックのどちらかを行う、あるいはどちらも打つが弱く…左記のいずれかで常に同じリズム・テンポで泳ぎましょう。つまりはオーソドックスな1ストローク2キックか、あるいはキックを減らした1ストローク1キックで泳ぐという事です。1ストローク3キックはさすがに息がもたないと思いますが、ご自分の感覚で選択してください。泳いでいる途中でリズムを変えるのは構わないと思いますが、短い時間でコロコロと頻繁に変えない方が良いでしょう。個人的には1ストローク2キックでどちらのキックも弱く打つがオススメです。

   バタフライのイメージ図

○ストローク

25mあるいは50mでのストローク数がどれだけなのかを練習中に把握するのが良いでしょう。25mを10ストローク以内で泳げると伸びやかな泳ぎが出来ているはずです(25mプール)。レース中、体力の有る・無しによってストローク数は変化します。その際に、普段の自分のストローク数を知っておけば、フォームの乱れがあるか・ないかをチェックできます。

キャッチ・プル・プッシュ・リカバリーなど、多くの局面でゆっくりな動きをするのが理想です。ゆっくりとストロークが出来ていれば脱力できている、あるいは水をとらえている証拠です。

次のページ→http://swimschool.jp/2017/06/08/longdistancebutterfly14


水泳の個人レッスン・グループレッスン 京都・滋賀 
千葉隆礼

○レッスンのお問い合わせはこちらから→お問い合わせフォーム

バタフライ 長距離・長時間 〜日記12〜

更新日時:2020・12・25,2022・1・3,2026・3・10

④リズムについて

〜その1〜

 キック・ストローク・呼吸など全ての動作を常に一定のリズムで泳ぐのが長時間泳に向いています。また、スピードを上げたい時はゆっくりと徐々にスピードを上げましょう。(例:50mラップタイムを1周ごとに1秒ずつ上げる)ちょっと煩わしいかもしれませんが、数時間泳ぐことを考えたらコチラのほうが楽に泳げます。

○呼吸

 息継ぎは、毎回呼吸を推奨します。グライドを長めにとりますので、息継ぎを1回飛ばすと息が続かなくなります。

 ターン後の動作も同じく、ドルフィンキックはあまりしない方をお薦めします。キックがとても得意な方は別としてターン後のドルフィンキックをすると体力を消耗しやすいですし、呼吸のリズムも崩れてしまいます。ターン後は、けのびで5m程進んでから再び泳ぎだしましょう。
*ターン後の水中ドルフィンを行う場合は回数を決めたほうが良いでしょう。

 長時間泳いでいると必ずと言って良いほど水を飲みます(私が下手なのか・・・あるいは集中力が途切れるのか・・・)。それは隣の泳者からの波が原因の時もありますし、“エコな”泳ぎを心がけているせいか、いつも水面ギリギリで呼吸するのも1つの要因となります。その様な時も常に冷静でいることが肝心です。慌てず自分の呼吸リズムを取り戻すことに集中しましょう。もちろんそこで止まってしまうと終わってしまいますので(長距離or長時間レースのルールにもよります)、常に変わらない気持ちが大切です。汚い話かもしれませんが、万が一水を飲み込んでしまったらグライド中に水中で咳をするように気管から水を出します。この時は吐く息の量が増えますが仕方の無いことでしょう。我慢をして徐々に元の呼吸リズムに戻るまで泳ぎながら待ちます。「慌てず諦めず、状況に応じた対応をとる事」これを「根性」と言います。

次のページ→http://swimschool.jp/2017/06/05/longdistancebutterfly13


執筆者について

京都・滋賀を中心に水泳の個人レッスン・グループレッスンを承っております。
日本スポーツ協会 水泳コーチ1 千葉隆礼(ちばたかなり)

○レッスンのお問い合わせはこちらから→お問い合わせフォーム
○教室の過去記録→コチラ

バタフライ 長距離・長時間 〜日記11〜

更新日時:2020・12・25,2022・1・3,2026・3・10

③息継ぎ

バタフライ息継ぎ1 バタフライ息継ぎ2

 通常息継ぎの際はアゴを少し前方に突き出すと息継ぎがしやすいですが(図1)、長時間にわたってこの息継ぎをすると、とてつもなく首が痛くなります(頭痛も併発!)。日常の生活にも影響を及ぼす程の痛みになります。息継ぎの時も含め首は楽なポジションをできるだけキープします。軽くアゴを引き、息継ぎの際も前方を見ずに、前方斜め下の水面を見るようにしながら息継ぎをするのがよいでしょう(図2)。

 もちろん状況に応じて首の角度を変えても構いません。アゴを引き気味にして息つぎをするのは、水を飲んでしまうリスクがあります。波が高く、息つぎの途中で水がかかった場合はそれ以上無理に息を吸わず(水が喉に到着する前に吸うのを止める)、顔をつけた時に水中で口に入った水を吐き出します。次の息つぎで図1の方法で確実に息を吸えばリズムも崩しにくいでしょう。

 前に泳いでいる泳者がターンをしてすれ違う際は波が高くなりますので、図2で息継ぎをし、それ以外は図1で息継ぎをする...など自分で工夫しましょう。

*基本的に図2の息つぎで、後は状況に応じたフォームで泳ぎましょう。

次のページ→http://swimschool.jp/2017/06/01/longdistancebutterfly12


執筆者について

京都・滋賀を中心に水泳の個人レッスン・グループレッスンを承っております。
日本スポーツ協会 水泳コーチ1 千葉隆礼(ちばたかなり)

○レッスンのお問い合わせはこちらから→お問い合わせフォーム
○教室の過去記録→コチラ

バタフライ 長距離・長時間 〜日記10〜

更新日時:2020・12・25,2023・1・3,2026・3・10

○第2キック

第1キックの記事では、第2キックを打つ前は足を水面近くにキープすることが大切と記しましたが、第2キックはその水面近くからやや深めに向かって蹴ります。これは一般的なバタフライと比べて大きめのキック幅になります。この水面近くから深くまで蹴り込んでいくキック動作を利用しながら上半身を水面上に持ち上げます(シーソーのイメージ)。競泳では、第2キックを「小さく鋭くキックする」と広く言われていると思いますが、長時間ゆっくりと泳ぐ際には「大きく・ゆっくり・深くまで」を意識して蹴り下ろします。第1キック時に頭を水中深くまで入れると腰が上がりやすくなりますが、第2キックはその反対で足を水中深くまでキックすることによって上半身を上げていきます。

バタフライ浮上重心移動

一般的なバタフライのタイミングで広く言われているのが「ストロークのプッシュ・フィニッシュ動作に第2キックのタイミングを合わせる」・・・この動作を行う場合、第2キックを打つ前に両足を水面近くに粘り強くキープさせる必要があります。ですが、長時間バタフライではそこまで意識しすぎなくても良いかもしれません。私は両腕で掻く時間と第2キックを打つ時間が同時になるように心がけています。手・足で水を動かす時間を合わせるということです。

バタフライ腕足のタイミング

楽なリカバリー動作を行うには大切な事があります。それは、足でしっかりと水をとらえることです。ストロークで水をとらえる時に強引にガッと素早い動きをすると、うまく水をとらえることができません。長時間バタフライの第2キックも同じ考えを用いて行います。膝先・足の甲で水の重さを感じながら、蹴り始めはゆったりとした動きを心がけます。膝先から足の甲で“水の塊”をとらえていることをイメージし、その重い水の塊を利用して上半身を持ち上げます。ストロークでは水の重さを腕に感じると思いますが、キックでも同様に足で感じる水の重さを利用すると少ない力で上半身を持ち上げる事が出来、楽なリカバリー動作を行うことができます(下図)。これらを踏まえると長時間バタフライではフィニッシュと第2キックのタイミングを合わせることが最重要ではなく、しっかりと水をとらえることが重要だということがわかると思います。

バタフライ腕足で水をとらえるイメージ

長時間バタフライに適しているタイミングは重い水の塊(重さ)をとらえたとき、つまりプル(胸の辺り)と第2キックの蹴り始めを合わせたほうがより楽に上半身を持ち上げることができ、リカバリー動作が楽に行えます。別の言い方をするとストローク・キックともに重い水をとらえてそれぞれの腕・足を動かすタイミングを合わせます。

第2キックはゆっくりと大きめの幅で行いますので、プッシュ・フィニッシュを行うときに、第2キックは蹴り終わりの段階になります(下図)。第2キックで唯一少し力を入れるとしたら、膝が伸びる瞬間のみです(加速度的にキックをするので)。

バタフライ腕足のタイミング

次のページ→http://swimschool.jp/2017/05/31/longdistancebutterfly11


執筆者について

京都・滋賀を中心に水泳の個人レッスン・グループレッスンを承っております。
日本スポーツ協会 水泳コーチ1 千葉隆礼(ちばたかなり)

○レッスンのお問い合わせはこちらから→お問い合わせフォーム
○教室の過去記録→コチラ