バタフライ 長距離・長時間 〜日記10〜

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○第2キック

第1キックの記事では、第2キックを打つ前は足を水面近くにキープすることが大切と記しましたが、第2キックはその水面近くからやや深めに向かって蹴ります。これは一般的なバタフライと比べて大きめのキック幅になります。この水面近くから深くまで蹴り込んでいくキック動作を利用しながら上半身を水面上に持ち上げます(シーソーのイメージ)。競泳では、第2キックを「小さく鋭くキックする」と広く言われていると思いますが、長時間ゆっくりと泳ぐ際には「大きく・ゆっくり・深くまで」を意識して蹴り下ろします。第1キック時に頭を水中深くまで入れると腰が上がりやすくなりますが、第2キックはその反対で足を水中深くまでキックすることによって上半身を上げていきます。

一般的なバタフライのタイミングで広く言われているのが「ストロークのプッシュ・フィニッシュ動作に第2キックのタイミングを合わせる」・・・この動作を行う場合、第2キックを打つ前に両足を水面近くに粘り強くキープさせる必要があります。ですが、長時間バタフライではそこまで意識しすぎなくても良いかもしれません。私は両腕で掻く時間と第2キックを打つ時間が同時になるように心がけています。手・足で水を動かす時間を合わせるということです。

楽なリカバリー動作を行うには大切な事があります。それは、足でしっかりと水をとらえることです。ストロークで水をとらえる時に強引にガッと素早い動きをすると、うまく水をとらえることができません。長時間バタフライの第2キックも同じ考えを用いて行います。膝先・足の甲で水の重さを感じながら、蹴り始めはゆったりとした動きを心がけます。膝先から足の甲で“水の塊”をとらえていることをイメージし、その重い水の塊を利用して上半身を持ち上げます。ストロークでは水の重さを腕に感じると思いますが、キックでも同様に足で感じる水の重さを利用すると少ない力で上半身を持ち上げる事が出来、楽なリカバリー動作を行うことができます(下図)。これらを踏まえると長時間バタフライではフィニッシュと第2キックのタイミングを合わせることが最重要ではなく、しっかりと水をとらえることが重要だということがわかると思います。

長時間バタフライに適しているタイミングは重い水の塊(重さ)をとらえたとき、つまりプル(胸の辺り)と第2キックの蹴り始めを合わせたほうがより楽に上半身を持ち上げることができ、リカバリー動作が楽に行えます。別の言い方をするとストローク・キックともに重い水をとらえてそれぞれの腕・足を動かすタイミングを合わせます。

第2キックはゆっくりと大きめの幅で行いますので、プッシュ・フィニッシュを行うときに、第2キックは蹴り終わりの段階になります(下図)。第2キックで唯一少し力を入れるとしたら、膝が伸びる瞬間のみです(加速度的にキックをするので)。

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記事修正:2020・12・25,2023・1・3