Q&A 第4回

Q レッスン場所はどこですか?

A 当教室は主に京都府・滋賀県の公共プールでレッスンを承っております。当教室が独自に所有しているプール施設は無く、公共プールへ出張する形でレッスンを行います。公共プール以外の私営プールへの出張レッスンは行っておりません(20211月現在)。使用プールの詳細についてはコチラをご覧ください。→コチラ

Q 1コース(レーン)貸し切りでレッスンしますか?

A いいえ。一般利用のコースでレッスンを行います。その中で他の利用客と譲り合いながら練習をします。コース貸切出来るプールがほとんどないため、このような形態をとっております。特に練習量の多いジュニア選手にとっては、夏場の混雑時や利用客の多い時間帯の受講は不向きです。その場合は混雑する時間帯を考慮しご案内いたします。一度ご相談願います。

Q 子供が受講する場合、保護者はプールに入ることが出来ますか?

A 可能です。ただし、レッスン進行の妨げにならない程度に距離をとっていただきたいと思います。お子さんの依頼心が強い場合はプール外の観覧席からご覧いただくほうが良いと思います。

Q 飛び込み練習は出来ますか?

A 当教室は公共プールを一般利用する形で出張レッスンを行っております。ほとんどのプールが飛び込み禁止を掲げていますので、現在は飛び込みレッスンでの受講を受け付けておりません。ご不便をおかけします。

Q 身体障害があります。泳げるようになりますか?

A (以下、正確にお伝えするために遠回しな表現ではない場合がございます。予めご了承ください。)身体障害の程度にもよりますが四肢のうち半分が一般的であれば、泳ぐのに問題ありません。特に下半身欠損の場合、水中では浮力が働くので技術さえ身につけば陸上よりも自在に動けるようになると思います。また水泳は呼吸を確保しながら足だけでも泳げます。泳げるイメージが湧かない場合は実際に泳ぎ方をご覧いただくことも出来ます。一度お問合せ下さい。また、YOUTUBEで「パラリンピック 水泳」などで検索いただけると良いと思います。

水泳の個別指導教室 京都・滋賀

千葉隆礼

Q&A 第3回

(2021年1月記事修正・再掲)

Q 子供の頃、クロールのウデの戻し動作で「肘は曲げる」って習ったけど・・・ウチの子・・・腕がのびている。それっていいの?

A クロールのウデの戻し動作を「リカバリー」と言いますが、肘が曲がったように戻すのをエルボーアップリカバリーと一般的に言います(意図して曲げるというよりも、実際には肘から先の力を抜いている)。私の考えですが・・・肘を曲げると腕を素早く戻せる利点があると思います。ですが肘を曲げる分最後まで掻くことがおろそかになり、水中での腕の動きが小さくなる傾向にあると思います。小学生の子供さんにとって今は発育の段階です。肘を適度に伸ばし、大きく掻いて腕の筋肉を刺激したほうが成長にとってベターな選択だと思います(特に一般泳者)。また、後のバタフライ習得を考えるとしたら腕を伸ばしたほうがバタフライリカバリーの習得が比較的容易いのではないでしょうか。(もちろん、どちらのリカバリーも間違いではありませんが、今は何を選択するか・・・あるいは何を目的とするか・・・という考えに基づき練習すべきだと思います。)


また、多く見受けられますが「この動きをせよ」という見た目の動きを伝える指導者は多く存在しますが、なぜその動きになるのか・・・ということを伝えていない、あるいは伝わっていない場合が非常に多い傾向にあると感じます。スイミングスクールの多くの指導者に見受けられる「市販書籍の内容のコピー&貼付け」「マニュアル指導」は本来の意味での”指導”と呼ぶことは出来ないはずです。「肘は曲げる」と教えていただいた指導者に「なぜ曲げるのですか?」と聞いてみましょう。また、逆の場合は「なぜ、のばすのですか?」と聞いてみましょう。ここで生徒の質問に答えられないor言葉を濁すor指示内容を暗に強要する場合は特に何の“ねらい”も無い指導者風を装うパフォーマンスだということでしょう。「自分が子供の頃にこういう指導を受けた」「上司や先輩がこう言ってた」「市販の本に書いてあった」…など、パフォーマンスの裏側には言葉の表面部分のみの「コピー&貼り付け」が隠れているかもしれません。

Q スイミングスクールで水中ジャンプ・ボビングジャンプがあるけど、それに何の意味があるの?

A ひとつは自力での安全の確保だと思っております。特に、幼児・小学校低学年でプールの底に足がつかないお子さんは水中ジャンプをすることで自分の身を守ることが出来ます。また、呼吸動作の習得も目的の1つと言えます。習得できるとお子さんにとって楽しい動作となるようです。充分に泳げるのに水中ジャンプ・ボビングジャンプをやりたがるお子さんはとても多いです。
*水中ジャンプについての詳細は私千葉のブログページを参照下さい。こちら

執筆
水泳 個別指導 京都・滋賀
代表:千葉

水中ジャンプ (9)〜補助具-2〜

水中ジャンプの続きです。前回の「アームヘルパーを両手で持って浮く」というお話の続きとなります。今回は前回の流れから実際の水中ジャンプに近い動作のお話をさせていただきたいと思います(上図2種の上と下を繰り返す)。

アームヘルパーを使った練習の動作は通常の水中ジャンプとほぼ変わりありません。単純にアームヘルパーを握って水中ジャンプをするだけ…ただ、補助具を使って得られる効果があります。大きくは2つ。

1つ目は息継ぎの際に両手で水をグ~っと下方へ押すとフワッと“浮を得る”感覚を体感しやすい(ブクブク フワ~は、シリーズ4・5回参照)。

2つ目は前回のお話にもありますが、両手を広げて浮くことが出来ると息継ぎとのタイミングを合わせやすいという事です。本来は 顔が水面上に上がった瞬間にタイミングよく息継ぎをしますが、下図のように浮くことが出来ると、水面上に上がってきて一度浮く…そして浮いた状態で落ち着いて息継ぎをしてから再び潜る…。これなら瞬間的に息継ぎ動作が出来ないお子さんにもボビングジャンプが出来るという事です。(1秒以内で息つぎ出来る場合はこの練習が出来ます。ただし、理想の息つぎ時間は0、5秒以内です。)


息継ぎのタイミングが合わないお子さんは最初のうちは2〜3秒程浮いて息継ぎ…となっても構いません。何度も反復して力みがなくなってくると徐々に息継ぎの時間も縮まってくるでしょう。

この練習で1つ注意していただきたいのは上図のときにアームヘルパーが沈むくらいに両手でしっかりと水面下に掻く(押す)ことです。当たり前のことですがアームヘルパーは水に沈めないと浮力が発生しません。しっかりと水に沈めることで腕動作(シリーズ第5話)も自然と覚えていきます。水中ジャンプは腕動作が重要ですのでしっかりと習得しましょう。

水中ジャンプが慣れないお子さんは補助具の使用をオススメします。 アームヘルパーが手からスッポ抜ける事も考えられますので安全には充分に気をつけて下さい。最近のビニル製アームヘルパーはアニメのキャラクターがデザインされたものが売っているようですが、スッポ抜けが心配です。無地の表面がざらついたアームヘルパーの方がスッポ抜けることは少ないでしょう。お子さんにプレゼントをして、夏休みに一緒にプールに連れて行ってあげて下さいね♪ヒモを1つのアームヘルパーに通して腰に巻くと腰ヘルパーの代用になりますので、ビート板バタ足を練習する際にはその様にしてはいかがでしょうか?




ちばたかなり

水中ジャンプ (8)〜補助具-1〜

ボビングジャンプ(水中ジャンプ)のお話の続きです。前回は「けのびバタ足」から途中で水中ジャンプに“変身”するというお話でした。この練習(変身)は水中ジャンプがすんなりと出来るだけの泳力が必要です。

今日のお話はそのレベルから少し戻って、水中ジャンプがまだ出来ないお子様に向けての練習方法をご紹介します。ぜひお子さんをプールに連れて行って、練習に付き合ってあげて下さい。

これからご紹介する練習方法は補助具を使った練習です。前の日記に書いてありますが、水中ジャンプは“フワッ”と水面上に上がって息継ぎをする…コレが、上手に出来ている目安の1つです。

この“フワッ”を体感しながら練習するのに最適な方法が、アームヘルパー(肩ヘルパーとも・上図)を使いながら練習することです。図ではビニル製の アームヘルパーですが、ビート板の様に少しかたい素材の物もあります。オススメは前者のビニル製(ツルツルした素材のものより少しざらついた素材のものが良いでしょう)です。理由は子供の小さな手でも握りやすい事とレベルによって空気量(浮力)を調節できるからです。後者は子供の小さな手では握りにくい場合があり、手からスッポ抜ける場合があるので注意して練習しないといけません。

↑絵のようにアームヘルパーを握ります(もちろん両手です)。

いきなり水中ジャンプをするよりも、まずはこの補助具を使って“浮ける”ということを確認しましょう。両手を大きく広げ補助具を水面下に少し沈ませるようにします(上図)。この時に力んで肘が曲がったり肩が水面上に出たりしないように。無駄な力み無しで3秒位浮けると充分でしょう。楽に浮けるようになるまで繰り返し練習をします。

補助具を使用しての実際の水中ジャンプは次回にお話します。今回のを一言でまとめると「両手でアームヘルパーを持って浮いてみよう」です。「こうすればフワッと浮けるんだ」というのを子供さんにわかってもらうのが一番大事です。この補助具を使って「フワッと浮く」という動作が次回の内容につながってきます。

ではでは…子供さんと一緒に練習するときは安全に気をつけてくださいね。子供の上達よりも安全が最優先です。

水中ジャンプ (7)〜変身!変化!〜

水中ジャンプのお話です。

特にまだ泳げないお子様にとって、水中ジャンプはそれだけが出来ていても実用的とは言い切れません。シリーズ第2話の動作目的でお話をしましたが、「安全の確保」が出来ていないと水への恐怖心や不安感を完全に拭えないでしょう。

マンツーマン指導でしたら指導者が付きっきりなので安全を確保しやすいですが、スイミングスクールでの集団指導でしたらそうはいきません。安全を確保しないといけないし…練習量を確保しないといけないし…そのような時にボビングジャンプが難なく出来ていると、例えクロールの練習で息継ぎに失敗し水を飲んで溺れそうになっても、そこから水中ジャンプをしながらコースロープにつかまったり、プールフロア台に乗ったり、プールサイドにつかまったり…“自分で安全の確保をする”という事が出来るようになります。指導者に頼らず自分で安全を確保できると、指導者がすぐ傍で見る必要が無くなるので(*2)、練習量を多く確保出来るようになります。

*上記はプールの床に足がつかない子を想定しています。
*2:すぐ傍にいる必要度合いが下がる。ただし安全面のため目視は必要。

泳ぐ練習をしていて自分の身に危険を感じたら水中ジャンプに泳ぎを変えてコースロープにつかまるなどして安全を確保する…この安全の確保の為には、「水中ジャンプが安定して出来る」に加えてもうひとつ習得しておきたい動作があります。それはクロールなどの「水平姿勢」から水中ジャンプの「垂直姿勢」へ泳ぎを変化させることです。身の危険を感じたらその場でクロール姿勢から水中ジャンプへ泳ぎを変えることが、自分で安全を確保することにつながります。
*上記はクロールが満足に泳げない子を想定

では、そんな時を想定してあらかじめ練習をしておきましょう。まずは、けのびの状態でバタ足をしてある程度進んだらそのまま水中ジャンプに泳ぎを変えます。泳ぎを変えたらそのまま何度か水中ジャンプを行った後、けのびバタ足に泳ぎを変えます(下図)。

上の図で言うと、最初はけのび状態でバタ足をしています。ちょうど「変身」のところで 水中ジャンプに泳ぎを変えます。

クロール習得中のお子さんが練習中に身の危険を感じたとしましょう(ゴーグルに水が入る、水を飲むなど・・・)。その時に水中ジャンプに「変身」してコースロープなどにつかまります。そのままクロールでロープまで行こうとすると、まだクロールに慣れていないからか体が硬直してコースロープに達するまで時間を要します。また、その場で水中ジャンプをすると、すぐに呼吸が出来るという利点があります。
*プールの床に足がつかない子を想定しています。

上図は水中ジャンプが出来ていればすんなりと出来る子もいると思いますが、泳ぎを変化させるところが少し難しいです。「変身」でけのびから水中ジャンプに変わる時は、けのびで前方にのばした両手で水を押さえるようにしながら顔を前方に上げ、息継ぎをしてから水中ジャンプに入るとスムーズにいくでしょう。

慣れるまでは指導者が付きっきりで練習を見たほうが良いでしょう。スイミングスクールに通っているが水中ジャンプがなかなか合格しないというお話をチラホラ聞きます。ぜひ、お父さん お母さんはお休みの日でもお子さんを連れて近くのプールへ練習をしに行かれてはどうでしょうか?
(短い期間で出来るようになりたければ、自主練をする。これは勉強と同じです) 

上図の「変身」のところで、子供には「チェンジ!!」とかロボット映画の「トランスフォーム!!」…などと言って遊んでいます♪ また、変身ポーズなんかすると子供は喜びます。(男の子は仮面ライダー、女の子はお化粧など)

子供は全力で子供っぽく振る舞う大人を受け入れます。ただし、中途半端に周りの目を気にしたり恥じらいがあるとたちまち引いてしまいます。水嫌いの子供がプールで楽しく練習するには付き添いの大人が全力で童心に返る必要があります。もちろん童心に返るのは自然な演技であり技術です。時には鬼になり時にはピエロになり・・・安全管理という冷静な意識は残したまま・・・。


千葉 隆礼