バタフライ 長距離・長時間 〜日記17〜

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⑦ターン

ターンの方法はいくつか有ると思いますが、スタミナの事を考えるとグライド時にタッチする方法がベターでしょう(下図)。ターンのタイミングが合わない場合もございますが、1つの方法としては、ターンの手前の2ストロークか3ストローク前で自分の目測によってグライド時間を変化させ、ターン直前のストロークに向けて距離やタイミングを調節することです。私の場合、長い時間を泳いでいると毎回この作業が面倒になるのでやらない時が多いです…。ターンアウトでは体力の消耗を防ぐため水中ドルフィンはあまり行いません。

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記事修正:2020・12・25,2022・1・3

バタフライ 長距離・長時間 〜日記16〜

⑥体のうねり方

 競泳ではうねりを小さくしたほうが抵抗少なく泳げますが、長時間バタフライでは大きくうねって泳ぎます。うねりを大きくすることで重心の前後移動を意識しやすくなりますし、キック幅も大きくなります。もちろん息継ぎをする時に大きく体を反ってしまうような大きなうねりは不要ですが、長くグライドをとれるように少し深めに潜ります。

    

 大きめのうねり動作に慣れてきて、より前への“進み”を意識したいのでしたら、入水してある程度潜り、そこから水平にグライドをする意識を持って下さい(下図)。鳥人間コンテストの滑空部門ではスタート後に水面近くまで高度を落としてから低空飛行をする飛行機がありますが、その様なイメージを持って泳ぎます。

 入水後は、少し深めに潜りそこから水平にグライドをとる、そしてストローク動作を伴いながら体を水面上にあげてリカバリーをします。水平にグライドをとる際の足の位置ですが上半身につられて深く沈まないように気をつけて下さい。

 第1キックの蹴り上げを行ったら効果的な第2キックを行うためにグライド中は足を水面近くでキープます。足が落ちたところから第2キックを打つと蹴り幅が狭くなり、ラクな浮上が難しくなります。第2キックを高い位置から深めに下ろすことによって、キック幅が得られ上半身が持ち上がりやすくなります。これは公園のシーソーをイメージしてください。バタフライにおけるグライドは体を少し反る姿勢になります(第1キックのときは腰を水面上に上げますが、その姿勢の対を成すと考えて下さい)。

    

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バタフライ 長距離・長時間 〜日記15〜

⑤タイミング
〜その2〜

○呼吸のタイミング

息の吐き・吸いは、個々に合う方法があると思います。以下は私の方法です。

 入水〜グライドの途中までは息を止めます(鼻からブクブクを出さない・・・顔が水につかる瞬間は若干ブクブクを出します)。ストロークをして顔が水面に近づいたら鼻から息を出し始めます。そして、顔が水面上に出たら「タッハァッ」と口から息を吸います。まず息を吸うときは“タッ”と英語の「t」の発音のように上顎についた舌を離しながら口から短く鋭く息を吐き、その反動を利用して“ハァッ”と吸います。吸ったらいきなり鼻から多くの息を出さずグライドをします…これを繰り返します。

 肺の半分位の空気を交換する意識で呼吸をします。しんどくなると心理的に息を吸いたくなりますが、人間のカラダは息を吐かないと新しい空気を吸えません。ですので、しんどい時ほど“息を吐く”ことを意識します。一番理想的なのは、今の自分にとって酸素が足りているのか足りないのかを判断できる感覚があるかということです。

 水面ギリギリのところで呼吸をしますので、同時に水を飲んでしまうリスクを背負うことになります。息継ぎをする時にタイミングよく空気の交換をしなければいけませんが、顔を水面上に上げる時は必ず水面を目で見ながら浮上していきます。水面の波のうねりは毎回違いますので、その波の動きをしっかりと見ながらそれに合わせて息継ぎをします。この動作は慣れると目で追う必要は無くなります。練習すれば顔の皮膚感覚のみで水面がどの位置にあるかわかるようになります。先述で、息を吸う際は「タッ」と「まず息を吐く」とありますが、それが水面ギリギリのところで行えるともっとエコな泳ぎになります。ですが、水を吸うリスクが増しますので注意が必要になります。

  

1・2→長めにグライドをとるので少しの間息を止めておく(ブクブクしない)

3 →ゆっくりと鼻からブクブク

4 →鼻から吐く息の量は増していく。肺の空気の半分くらいを入れ替える気持ちで

5 →“タッハァッ”と口で吸う。小さく鋭く口から吐いてその反動で吸う。

5・6→アゴは水面ギリギリあるいは少し水に浸かる程度

7 →顔が着水する時は少し息を吐いても良い

8 →再びグライド。1へ・・・繰り返し・・・

*鼻に水が入りそうになった時は鼻ブクブクを行う。臨機応変に。

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バタフライ 長距離・長時間 〜日記14〜

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⑤タイミング
〜その1〜

○ストロークとキックのタイミング

・第1キックとストロークのタイミング

入水と同時に第1キックを打っても良いですし、入水してから第1キックを打ってもどちらでも構いません。大切なのは、第1キックを打つ際にストリームラインがとれていることです。ここで抵抗のあるフォームになっていると、キックを打っても気持ちよく進みません。第1キック後が大きく前に進む局面なので注意しましょう。

・第2キックとストロークのタイミング

 掻き始めに第2キック開始を合わせるorプッシュ・フィニッシュに第2キックを合わせる…これらが一般的なタイミングかと思います。長距離バタフライのタイミングは泳ぎやすければ各々のタイミングで良いと思っています。ストロークの際に水をしっかりと捉えていれば、腕でとらえた水の重さを利用して体を持ちあげられますし、タイミングはそれほど意識しなくても影響はないと思います(ストローク技術があれば、それだけでも体を持ち上げることができます)。

   

 以前投稿した第2キックの記事で記述していますが、私の場合は腕で水をとらえて体を持ち上げるのと同様に、ストロークの補助動作として第2キックでも膝先・足の甲で水をとらえる意識を持っています。別の言い方を用いると、ストロークでとらえた水の重さを利用するのと同様に、キックでも水の重さを利用し体を持ち上げています。これは、水球やシンクロナイズド(アーティスティックスイミング)で水を蹴って水面上へ飛び上がる際に、足で水の壁を蹴る感覚と表現するようですが、それと似た感覚かもしれません(長距離バタフライは水球ほど激しい動作ではない)。

 人それぞれのタイミングで良いと思いますが、私の場合はストロークが胸の辺りの時に第2キックが始まります。ストロークがフィニッシュの局面になる時に、第2キックがちょうど終わる…というタイミングです。上記にもあるように、ストロークとキックでしっかりと水をとらえますが、その重い水をとらえる瞬間が同時になるように意識しています。手と足が同じタイミングで水をとらえることが出来ると、楽に体を持ち上げることができます(下図)。

   

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記事修正:2020・12・25,2022・1・3

バタフライ 長距離・長時間 〜日記13〜

④リズム・テンポについて
〜その2〜

○キック 

 第1キック・第2キックのどちらかを行う、あるいはどちらも打つが弱く…左記のいずれかで常に同じリズム・テンポで泳ぎましょう。つまりはオーソドックスな1ストローク2キックか、あるいはキックを減らした1ストローク1キックで泳ぐという事です。1ストローク3キックはさすがに息がもたないと思いますが、ご自分の感覚で選択してください。泳いでいる途中でリズムを変えるのは構わないと思いますが、短い時間でコロコロと頻繁に変えない方が良いでしょう。個人的には1ストローク2キックでどちらのキックも弱く打つがオススメです。

   

○ストローク

25mあるいは50mでのストローク数がどれだけなのかを練習中に把握するのが良いでしょう。25mを10ストローク以内で泳げると伸びやかな泳ぎが出来ているはずです(25mプール)。レース中、体力の有る・無しによってストローク数は変化します。その際に、普段の自分のストローク数を知っておけば、フォームの乱れがあるか・ないかをチェックできます。

キャッチ・プル・プッシュ・リカバリーなど、多くの局面でゆっくりな動きをするのが理想です。ゆっくりとストロークが出来ていれば脱力できている、あるいは水をとらえている証拠です。

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