講師研修メモ 25年4月

 
当教室では不定期ではありますが、おおよそ月1回ペースで研修を行っております。水泳は簡単なスポーツではありませんので、指導法や泳法などを講師同士で共有する必要があります。以下、今月行いました研修内容について一部をメモ書きとして掲載いたします。
 

以下については子供を想定していますが、全ての児童に当てはまるわけではありません。また、メモと題していますが簡略的にまとめていますので、予めご了承ください。

 

・顔上げ系の練習は体が沈みやすいので、腰ヘルパーは2つ,顔つけ系(呼吸付きなど)はヘルパー1つがベターな場合もある。

・けのびバタ足や顔つけクロールはヘルパー無しで泳ぎ、どのようにしたら水平姿勢を保てるか指導する。どうしても体が沈むようならヘルパー1つをつけても良いが、これでも進まないor沈む場合はバタ足や蹴伸び姿勢が充分にこのレベルに達していない可能性が考えられる。

・「板有り顔上げバタ足+片手回し(腰ヘルパー2つ)」←この練習は腕動作にフォーカスをあてるので、体がしっかりと浮いている状態をサポートするために腰ヘルパー2つが望ましい。初心者の場合は特に

・講師の“首振り”はロープを背にして左を向いて生徒を目視&右を向いて前方の確認が基本(進行方向に対して右のレーンロープを背)

~目指す動作の共有~

研修では頭を入れる動作を例にしたが・・・
「目指す動作(ねらい)」はどのようなものか、実際に泳ぐ前に中腰姿勢や立ち姿勢等で練習し、伝える。そして、目指すものが生徒と共有できているか簡単な質問をして、確認する。

質問例:
泳ぐときには頭をどれくらい入れますか?→そうです、全部ですね。
頭を全部入れるにはどこを見ますか?→そうですお腹のあたりをみますね。
頭が入っていたらアゴとノドは近づきますか?あるいは離れますか?→そうですね、近づきます。
では、お腹のあたりをみて頭が入っていたら腕とどのあたりがひっつきますか?→そうですね腕と耳の後ろがひっつきます。これは正確な動きができているか自分で確認(把握)する方法でもありますよ。

~目指す動作の「出来たor出来なかった」を本人が把握するまで~

先ほどは、「目指す動作」を講師と生徒で共有することをお話しました。ここでは「目指す動作」が正確に出来ているか・あるいは出来なかったか…本人が把握できる状態までの指導について例を挙げてお話します。
 
例①

実際に泳ぐ際、「目指す動作」が正確に出来ているか、息継ぎの度ごとに「〇(出来ている)」「半分出ているよ」「もう少しアゴを引こう」「惜しい!」「〇連続で出来た!」など、細かく短い言葉で伝える。この時にわざわざオヨギを止めなくても良い。ただし、伝える→首振り→伝える→首振り・・・などを交互に行い、前方の確認を怠ってはいけない。
 
細かな一言アドバイスで動きの変化があれば改善の兆しがみられると言える。


例②

例えば、オヨギの練習の序盤ですぐに止め「今のは正確にできたよ」と伝えるのも良いし、泳ぎ終わってから「最後の5mは正確に出来ましたか?」と聞くのも良い。上手く出来なかったとしても、受講生が「出来たor出来なかった」というのが正確に把握できている&先生と共有できている状態を目指したい。この状態まで導けるとその後のレッスンにおいて継続的に上達出来る可能性がグッと上がる。


~バタ足の補助~

股関節からバタ足をうつには、膝をもって大きめにゆっくりのテンポで補助する。また、生徒は先生の補助に合わせてもらう。

思春期の子供には補助出来ないケースがある。その場合、腰掛けキックなら蹴り下ろしの際に、膝が充分に水面下に入っているか、太ももなら半分以上は水没するか目視で確認できる。ビート板などで泳いでいるときは、講師が横から見た時に左右の太ももがしっかりと目視できるかどうかで「目指す動作」が出来ているか判断できるし、その動作を伝えることも出来る。初心者のバタ足が細かくテンポが速い場合は多くにおいて股関節が力みでロックされて膝先しか使えていない場合が多い。
 
~最後に~
 
習い事初経験の低学年さんによくみられますが……人から何かを教わり、それを動きで表現し習得する素養が備わっていない場合は上記の様な丁寧なアプローチが必要な場合もあります。
 

 


 

以上となります。

個別指導においては個々の受講生に合わせた指導になりますので、上記内容とは異なるレッスン内容となる場合もございますので、予めご了承ください。

水泳個人レッスン

千葉隆礼